荏原台の川と水(1)上池台の暗渠(鴻巣流れ)
2009年 10月 22日
大田区上池台。内川の谷と、小池(洗足小池)の谷に挟まれた、北東を谷頭とし南西に細長くのびる深い谷戸の底に、暗渠が残っている。
谷戸の谷頭に降りる坂。高低差は10m近くある。下りきったところから右(南)にむかって谷が開いている。
谷底を下って行く道。道路の左側に埋まった怪しげな縁石。どうやらこれがここから流れ出していた川の暗渠の痕跡のようである。
途中で直角に左に曲がる。先で更に右に曲がっている。
みるからに暗渠だ。
この先、いったん車道に出る。道路の右端にマンホールが続く。
道に沿って低いところへとクランク状に曲がると右に暗渠の路地が。
暗渠はほぼ直線に続いている。傾斜が結構あり、流れは早かったのではないか。途中からちょっと暗渠の路面が低くなっている。この辺りは20年ほど前までは開渠だったようだ。
谷がやがて洗足池〜洗足流れの谷とあわさると暗渠は直角に南東に曲がる。更にすぐこの先、直角に南西に曲がり、上池上商店街の歩道となって下って行く。
東雪谷五丁目の交差点で、洗足池からの「洗足流れ」(池上用水)と交差点を挟んで数メートルまで超接近するが、こちらの川は再び直角に南東に曲がり、新幹線のガード下へ向かう。
ガードを潜ると、台地の崖線の下に沿った道沿いを、歩道となって下って行く。写真の排水枡は暗渠端にあったものだが、実は中には湧き水が溜まっている。大田区の調査では1分間に1リットルほど湧き出しているという。そのまま下水に流れているようで、ちょっと勿体ない。
崖線の上に、子安八幡神社が祀られている。かつてはここで、崖線沿いを池上方面(南東)に下って行く流れと、南西に曲がって呑川に注ぐ流れに分かれていた。今回は呑川方面へ。
この区間もつい最近までは開渠だったようで、ネット上の地図でも水路が描かれているものもある。歩道から突き出している排水管がいかにも暗渠だ。
しばらく進むと呑川に合流。右側の塞いであるところがもともとの合流点だろう。左側のぽっかり開いている出口は、どうやら下水道洗足池幹線から、大雨のときなどに呑川に水を流すための吐水口のようだ。
子安八幡前も、南東に行く流れというのは知りませんでした。早速現地に行ってみたくなりました!
新婚宅に遊びに行く途中でココを見つけまして、あとはもう気もそぞろ。
翌週、その知人には内緒で探検に行きました。‥‥もしそんなところを見つかったら、なんて言い訳しただろう(笑)
南東に行く流れ、といってもただの幅広の歩道なんですが、桜並木になっていて散歩にはいいかもしれません。