国分寺崖線・野川に注ぐ湧水&ミニ支流たち(5)玉川上水小金井分水の末流
2010年 01月 26日
次に、金蔵院の東側の民家の中にも湧水があり、池になっているというということで向かってみる。都の当時の調査では1日343立方メートルの湧水があるという。野川沿いにあった小金井市設置の案内板にも「谷口家の湧水」と記されていた。そばまでいってみたが、敷地は広そうで中までは見えない。奥は崖線の斜面になっているようだ。
道路を挟んだ向かいに、草の生えた空き地があった。どうやら民家内の湧水の余水が、ここに流れ出ているらしい。写真手前の左から右へ横切る草の濃いところが水路のようだ。一方で写真左奥からも林に沿って水路がやってきて、手前で合流している。
林のところまで見に行ってみると、木製の護岸の水路が見える。水は流れていない。
水路は道路につきあたって直角に折れ、不自然な歩道の暗渠が東に伸びる。暗渠はしばらく行くと途切れている。途切れたところを北側の国分寺崖線に向かってみると、先ほどの民家の裏手に続く斜面が「はけの緑地」となっていた。中には入れなかったが、敷地沿いの坂道を上ると看板がある。それによれば崖線の上には昭和20年代まで玉川上水小金井分水の支流が通っていて、そこから崖線を下る分水が引かれていたとのこと。どうやらこの歩道暗渠とそれに続く水路は、小金井分水支流の更に分水だったようだ。
ちなみに、さきほどの合流地点の空き地にはこのような看板が。
緑地の中の水路は草に覆われてよくわからなかったが、緑地から南に流れ出す水路には湧水が流れていた。
水路はすぐに折れ曲がって、中途半端な暗渠となる。そばの民家からのびる土管は下水なのだろうか。道路にぶつかって暗渠は姿を消している。
水路の行く先を追ってみる。道に沿ってしばらく進むと、再び道路沿いに蓋付暗渠が現れた。
暗渠はやがて幼稚園の敷地にぶつかって消えた。園庭に不自然に一列に木が並んでいるのが見える。どうやらそのあたりを暗渠が通っているようだ。幼稚園の南側に回りこむと、暗渠が現れた。すぐ先の自動車学校のほうへ向かっている。途中から開渠になっているのが見える。
水路沿いに道がないので、更に回り込んでみる。水路を見ることができたが、残念ながら枯れている。流れ込んでいた湧水はどこかで下水に落ちてしまっているのだろうか。
野川沿いの端の下にに合流口があった。このあたりは野川の水量が多く、暗渠の中まで水が逆流している。
結局小金井分水の水路を辿ることになっってしまったが、これはこれで面白かった。この後、はけの森美術館庭園に残る湧水とそこからの流れも辿りにいったのだが、スペースが尽きた。湧水が続き、読まれる方もそろそろ飽きて来た頃だろうから、またの機会に紹介することとして、ひとまずこのシリーズを終えることとしよう。
しかし、湧水に下水(?)管、、どこかで下水に落ち、、、って、だとしたらなんだか勿体ないですね~、なんとなく。
それと、はけの森美術館、なんてのがあったんですね?チェックが甘かったようです。こちらもいかなくては~。
以前、野川を二子玉川まで歩きましたが(数度に分けてですが)、野川を追いかけることに集中して、湧水はほとんど無視してしまいました。
機会があれば国分寺・小金井付近を再訪したいと思っています。
このシリーズの再開を楽しみにしています。
そうですね、この先も国分寺崖線沿いのあちこちに湧水が点在していますね。もう少し湧水の多い季節になったら、今回より下流の区間も取り上げてみたいと思っています。ありがとうございました。