東京都内の中小河川や用水路、それらの暗渠、ひっそりと残る湧水や池をつれづれと辿り、東京の原風景の痕跡に想いをよせる。1997年開設の「東京の水」、2005年開設の「東京の水2005Revisited」に続く3度目の正直?


by tokyoriver

カテゴリ:お知らせ( 36 )

 長らく更新が滞っておりました。その間に単行本の準備を進めておりました。このたび「東京暗渠学 TOKYO ANKYOLOGY」と題して、8月10日に洋泉社より上梓することとなりましたのでお知らせさせてください。
 2012年11月に同じく洋泉社から刊行された「地形を楽しむ東京「暗渠」散歩」は共著でしたが、今回は単著です。目一杯詰め込んだ結果、ページ数が足りなくなり、まえがきもあとがきも省略してしまいましたので、ここに補足としてまずは、まえがき的なものを記します。おって補足の記事や、「あとがき」的なものも随時こちらに記していこうと思っておりますのでよろしくお願いします。

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【本書のねらいと構成について】

 本書では、東京の失われた川ー暗渠について、空間・時間・景観の3つの軸から体系的にその姿をひもとくことを試みています。序章ではまず景観としての暗渠を定義し、第1章では目に見えない複合的なレイヤーとして広がる東京の暗渠空間を、第2章では東京の川が失われていった過程を、そして第3章では再び景観に立ち戻り、暗渠に潜む東京の空間と時間の記憶を論じました。

 それぞれの章では、冒頭の節で概論を記しています。これらについては、2011年以来、筆者がいくつかの講座やイベントでプレゼンを行なってきたスライド「東京暗渠概論」をベースとし、書き下しています。そして、以降の節では概論でのトピックに対応するように、各論として、都内各地の暗渠を具体的にとりあげています。これらの過半は、ブログやウェブメディア、雑誌に発表したものをベースにしてはいますが、いずれも直近の取材に基づいて大幅に手を加えております。また、3分の1ほどは、新たに書き下ろしたものとなっています。

【「東京「暗渠」散歩」との関連性について】

 本の帯には「「東京「暗渠」散歩」第2弾」とありますが、実際には冒頭に記したように共著と単著の違いもあり、本著はあらためて独立した著作として記しています。「東京「暗渠」散歩」をお読みでない方も、安心して読んでいただければと思います。
 しかしながら一方で、各論でとりあげた暗渠については東京「暗渠」散歩」と原則的には重複しないように選んでいます。(「三田用水」と「和泉川(神田川支流)」については重複していますが「東京「暗渠」散歩」では他の方が執筆した記事となっており、また、そちらとは切り口を変えています。)
 したがって、本書は個々の暗渠のガイドという側面では、「東京「暗渠」散歩」の続編的なものとしても、お楽しみいただくことができるようになっています。また、東京「暗渠」散歩は水系別に章立てされており、散歩ガイド的なスタイルとなっていましたが、こちらは軸(切り口)別の章立てで、より読み物的な文章となっていますのでその違いもあわせてお楽しみいただければと思います。

ページ数は東京暗渠散歩より16ページ増えて256ページ、お値段はそのまま税抜2400円となっております。文字が多くデザインなどもやや地味な仕上がりとなっていますが、価格に見合うだけの内容を詰め込めたと思っておりますので、ぜひお手にとっていただければと思います。宜しくお願いします。なお、Amazonでの発売日は1日早い9日となっており、予約も受付中です。

東京暗渠学 TOKYO ANKYOLOGY
2017/8/10 洋泉社刊
256ページ 2400円+消費税


【もくじ】

#序章
## 暗渠とはなにか ―景観から空間へ
## 暗渠図鑑
## 東京暗渠地図

#1章
##1 東京の暗渠空間 ー多層的なレイヤーとネットワークの広がり
##2 新川と大泉堀(白子川上流部) ー浮かびあがる微地形と地下水脈 【西東京市】
##3 鮫川〜桜川 ー暗渠が結ぶ意外な場所のつながり 【新宿区】
##4 前谷津川 ー台地に刻まれた深い谷 【板橋区】
##5 三田用水とそこからの分水路 ー動脈と静脈のネットワーク【目黒区・渋谷区】
##6 仙川のあげ堀 ー川の両岸に残る双子の暗渠 【調布市・世田谷区】
##7 石神井用水 ー根と枝葉のネットワーク 【板橋区・北区・荒川区】

#2章
##1 東京の暗渠史ー水のネットワークの形成と消滅
##2 神田堀(竜閑川)・浜町川と神田大下水(藍染川)ー堀割の開削と埋立て 【千代田区・中央区】
##3 指ヶ谷と鶏声ヶ窪の川(東大下水)ー戦前に暗渠化された川 【文京区】
##4 谷沢川ー耕地整理と暗渠 【世田谷区】
##5 立会川とその支流ー36答申で暗渠化された川 【目黒区・品川区】
##6 小沢川ー小さな川の暗渠化 【杉並区】
##7 古戸越川ー消滅していく暗渠 【品川区】

#3章
##1 暗渠に残る川の記憶ー失われた空間と時間への手がかり
##2 和泉川(神田川支流)ー今なお架かる数々の橋 【新宿区・渋谷区・杉並区】
##3 仙川を渡る3つの用水ー谷に抗う掛樋の遺構 【小金井市・武蔵野市】
##4 狛江暗渠ラビリンスー絡み合う無数の水路 【狛江市】
##5 練馬の谷戸の暗渠群ー旧地名が呼び起こす水の記憶 【練馬区】
##6 石神井川の源流を探してー旧石器時代から続く人と水のかかわり【小平市】
##7 白子川於玉ケ池支流と幻の兎月園ー夢と挫折を秘めた暗渠 【練馬区】
##8 麻布十番・六本木界隈の暗渠ー失われた水・今も残る水 【港区】
##9 明治神宮「清正の井」から流れ出す川と暗渠ー都心に残る原風景 【渋谷区】

#おわりに
## 暗渠へのまなざし
## 参考文献
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by tokyoriver | 2017-08-05 20:30 | お知らせ | Comments(0)
 本サイトの前身として、2005年から2007年にかけて「東京の水 2005 Revisited」と題したサイトを開設していましたが、開設10年を機にその再編集・リマスター版として、2015年11月より、「東京の水2005 Revisited Remaster Edition」を公開しています。

 当初想定よりも大幅に遅れましたが、本日公開の「【5-15】古川(2)二之橋〜河口」の記事をもって、第1部「渋谷川水系の川と暗渠をたどる」が完結しましたので、あらためてお知らせいたします。

 2005年取材当時の写真を中心に、「東京の水」オリジナル版の1997年取材時の写真や、最近の再取材写真を交えてここまで渋谷川・古川水系を追ってきました。たった10年、されど10年。変わらない風景もあれば、ずいぶんと変った風景もありました。そしてこれからも東京の水をとりまく風景は変わっていくことでしょう。ひとつの時期の記録として読んでいただければと思います。

もくじのページより、各記事を参照できます。

【渋谷川水系・とりあげた川】
・渋谷川・古川
・神宮北池からの川
・神宮南池(清正井)からの川、神宮東池からの川
・清水川
・宇田川(本流、初台支流(初台川)、富ケ谷支流、上原支流、神山町支流、神泉谷支流、松濤支流)、河骨川
・黒鍬谷の支流
・いもり川
・笄川(本流、長者丸支流、根津邸支流、蛇が池支流、龍土町支流、高樹町支流、宮代町支流、有栖川宮公園からの流れ)
・麻布本村町(竹ケ谷ツ)支流
・自然教育園からの流れ(本流、伊達跡支流、蜀江台支流)
・白金三光町支流
・玉名川(本流、樹木谷支流)
・吉野川(本流、麻布宮村町支流、がま池の支流、藪下支流)
・麻布狸穴町支流
・玉川上水余水吐
・玉川上水原宿村分水・千駄ヶ谷分水
・三田用水神山口分水
・三田用水鉢山口分水
・三田用水猿楽口分水
・三田用水道城口分水
・三田用水白金分水(銭瓶窪口分水)
・三田用水久留島口分水
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 ひきつづいて第2部では、古川に将監橋で合流していた鮫川・桜川の水系を追っていく予定です。2005年バージョンでは未完に終わっていますが、当時取材は完了しておりますので、今回は最後まで記事にできればと思います。諸般の事情により更新ペースは今以上に遅くなるかもしれませんが、宜しくお願いします。


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by tokyoriver | 2016-11-26 20:51 | お知らせ | Comments(0)
 10月19日、東京暗渠散歩の版元である洋泉社さんからMOOK「東京散歩学」が刊行されました。地形、路上観察、歴史と3つのパートに分かれ、それぞれスリバチ、坂道、階段、建築、細道等々について、各界の識者が楽しみ方のポイントと、具体的なフィールドワーク事例を書かれています。また、巻末には関連ブックガイドもついていて、なかなかバランスのとれた1冊となっております。
 そんな中で私は地形のパートの暗渠の章を書かせていただきました。暗渠を愉しむ3つの視点、そしてその実践例として神田川支流の和泉川暗渠の探索記を載せています。
 大部分がカラーページでお値段もお手頃となっておりますので、ぜひお読みいただけたらと思います。
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 補足として和泉川水系の暗渠をプロットした地図を公開しておきます。今回の記事は本流のみの紹介とさせていただきましたが、支流に興味を持たれた方は探索の参考としていただければと思います。




 また、同じく19日に出た季刊雑誌「広告」2016年秋号(博報堂刊行)の、特集「勝手な使命感」では、「55人の私命感ゴーゴーというコーナー」にて、各界の方々に紛れ込んでちょびっと出てます。だいぶ端折られてしまってますが、書店で見かけたらチラ見してみて下さい。

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by tokyoriver | 2016-10-30 11:50 | お知らせ | Comments(0)
9月3日の「東京人」2016年10月号 特集「神田East散歩」に寄稿させていただきました。徳川家康の江戸入りに始まる神田地区の川や水路の変遷をまとめています。登場するのは谷田川、平川、道三堀、仙台堀、お玉ヶ池、神田川、日本橋川、神田上水、神田堀、浜町川、神田大下水(藍染川)、神田下水、竜閑川。2ページだけとスペースが限られていたため、それぞれを詳しく記すことができませんでしたが、そのぶんコンパクトにまとまっているかとは思います。よろしければご一読ください。

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なお、本文中には地図の掲載がありませんので、ここに補足して掲載します。
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(地図出典:カシミール3Dで基盤地図情報EDMデータ及び地理院地図を表示したものを加工)


(Amazon) 東京人 2016年 10 月号



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by tokyoriver | 2016-09-11 09:21 | お知らせ | Comments(0)
 またまたお知らせです。6月14日発売の単行本「東京ディープツアー2020年、消える街角」(黒沢永紀編著・毎日新聞出版)に、「都市東京の発展と河川の暗渠化」と題して3ページほどのコラムを寄稿させて頂きました。
 編著者の黒沢さんは、廃墟系のサイトを長年運営され、「軍艦島伝道師」として軍艦島の紹介にもかかわってきた方です。先だって重版のお知らせをしました「東京「暗渠」散歩」では、和泉川(神田川支流)及び玉川上水余水吐の記事を担当されております。
 戦争遺跡、廃線跡、赤線跡、昭和モダン建築などオールカラーでの紹介で、なかなかに見応えのある一冊となっております。個々のスポットへのアクセスも記されていますので、散歩のガイドブックとしても活用できるかと思います。
 錚々たる寄稿陣のなかに名を連ねてしまいちょっと不思議な感じですが、宜しくお願いします。

Amazon 「東京ディープツアー2020年、消える街角」

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by tokyoriver | 2016-06-27 06:55 | お知らせ | Comments(0)
 2012年11月に刊行された「地形を楽しむ東京「暗渠」散歩」、細く長くじわじわ売れておりましたが、半年ほど前から在庫切れとなっておりました。この度、おかげさまで3年半ぶりに重版となりました。

 ぼちぼち書店店頭にも並び始めているようです。またネット書店では、Amazonでは一時品切れ状態となっているものの、紀伊國屋書店、三省堂、ジュンク堂(honto)といったオンラインストアで購入可能となっております。

※6・27追記:現在amazonでも購入可能となっています。

・Amazon
・紀伊國屋書店WebStore

 重版にあたっては初版時の誤記修正が入っております。その中でも、最大のミスであった「神田川支流の暗渠」地図(p.66-67)での"暗渠ルートの多くの抜け落ち"、今回直っております。

 お手許にない方、この機会にぜひお求めいただけたらと思います。

内容については以下の過去記事をご参照下さい。

【情報追加】暗渠本「地形を楽しむ東京「暗渠」散歩」(2012/11/17)

※6・27追記:一点、大事なことを修正するのを忘れていました。宇田川の項、西武渋谷店のA館とB館の地下フロアは宇田川の暗渠に阻まれているため繋がっていないという記述、実際には繋がっています。
詳細は以下記事をご参照下さい。

「【2-9】宇田川(3)神山町の支流と宇田川下流部」(東京の水2005リマスター版より)


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by tokyoriver | 2016-05-30 23:00 | お知らせ | Comments(0)
 昨年の「東京人」11月号に引き続き、「東京人」2016年5月号に寄稿させていただきました。今回の特集は「「東京凸凹散歩」都内&近郊地形まち歩き」。東京スリバチ学会会長の皆川さんをはじめ、多摩武蔵野、埼玉、千葉、神奈川の各スリバチ学会からそれぞれのエリアの地形紹介記事が載る中、「暗渠ー地形を浮かび上がらせる失われた水のレイヤー」と題して、かつて東京の用水路と自然河川の間に成立していた「動脈と静脈」の関係性や「根と枝葉」の関係性などを書いています。4月3日発売です。書店にてぜひご確認下さい。

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なお、本ブログの記事は更新が止まっていますが、「東京の水 2005 Revisited リマスター版のほう」は順調に更新を続けています。現在渋谷川上流編、中流編が完結し、3月末より渋谷川下流(古川)編を開始しています。ぜひ御覧ください。


東京の水 2005 Revisited
2015 Remaster Edition

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by tokyoriver | 2016-04-02 22:00 | お知らせ | Comments(1)
 1997年より、東京都内の川や暗渠、ひっそりと残る湧水を辿り、東京の原風景の痕跡に想いをよせるサイト「東京の水」を運営しています。現在は本ブログ「東京の水 2009 fragments」として継続中ですが、その前身、「東京の水 2005 Revisited 」では、2005年から2007年にかけて弦巻川/水窪川、渋谷川水系、鮫川/桜川の暗渠や水路、川周辺の湧水、井戸等を辿る記事を紹介していました。
 それなりに取材を重ねた記事は、のちに暗渠ムック「東京ぶらり暗渠探検 消えた川をたどる!」(2010)や暗渠本「地形を楽しむ東京「暗渠」散歩」(2012)での渋谷川、弦巻川/水窪川のパートのベースにもさせていただきました。
 公開から10年間がたち改めて見なおしてみると、変わっていない風景もあれば、ずいぶんと変わってしまった風景もあります。暗渠沿いのような街の何気ない風景は、何気ないだけに記録として残りにくい側面もあります。そういった意味で、これらの記事や写真をアーカイブとして残しておく価値があるのではないかと考えました。ただ、1写真1記事という細切れのスタイルや、当時のネット環境により写真が小さく粗いなどといった課題点があり、今読み返すと若干読みにくい点がありました。
 そこでこの度、この「東京の水 2005 Revisited 」を再編集し、リマスター版として公開することとしました。記録的な意味合いを込めて、写真は2005年公開当時と同じものを採用したうえで、レタッチ・サイズ拡大といったいわばリマスターを施しています。また、文章についても、明らかな間違えの修正や追記・補足事項以外は公開時とほぼ同じまま再収録しています。地図についてだけはカシミール3Dを使用し、全面的につくりなおしています。
 今後週1〜2回のペースで更新していく予定ですので、興味を持たれた方はご覧いただければと思います。

以下のリンクよりどうぞ↓

東京の水 2005 Revisited
2015 Remaster Edition


【掲載予定記事もくじ】

はじめに 東京の水覚書 →2015/11/19公開済

第1章 渋谷川水系の川と暗渠をたどる
1. 渋谷川上流部(穏田川)とその水系
【1-1】渋谷川上流部とその水系の概要 →2015/11/21公開済
【1-2】渋谷川上流(1)「千駄ヶ谷」(新宿御苑)の源流 →2015/11/21公開済
【1-3】渋谷川上流(2)玉川上水余水吐〜本流原宿橋まで →2015/11/23公開済
【1-4】玉川上水原宿村分水(1)原宿村分水、千駄ヶ谷分水 →2015/11/25公開済
【1-5】玉川上水原宿村分水(2)神宮北池の流れと原宿村分水下流
【1-6】渋谷川上流(3)本流 原宿橋〜渋谷駅まで
【1-7】明治神宮南池からの川と東池からの川

2. 宇田川とその水系
【2-1】宇田川水系の概要
【2-2】河骨川(1)
【2-2】河骨川(2)
【2-3】初台川(宇田川初台支流)(1)
【2-4】初台川(宇田川初台支流)(2)
【2-5】宇田川富ヶ谷支流
【2-6】宇田川(1)本流と上原支流、西原支流
【2-7】宇田川(2)本流下流部と神山町支流
【2-8】宇田川神泉谷支流と三田用水神山口分水

3. 渋谷川中流部とその水系
【3-1】渋谷川中流部水系の概要
【3-2】渋谷川中流部(1)
【3-3】三田用水鉢山口分水
【3-4】三田用水猿楽口分水
【3-5】いもり川
【3-6】渋谷川中流部(2)三田用水道城口分水と渋谷川中流部その2

4. 笄川とその水系
【4-1】笄川の概要
【4-2】笄川上流部、長者丸支流、根津邸支流
【4-3】笄川中流部、蛇が池支流、龍土町支流
【4-4】笄川下流部、高樹町支流、豊分支流
【4-5】有栖川宮公園支流

5. 古川(渋谷川下流部)とその水系
【5-1】古川水系の概要
【5-2】三田用水白金分水(1)
【5-3】三田用水白金分水(2)
【5-4】白金三光町支流
【5-5】玉名川(1)
【5-6】玉名川(2)
【5-7】麻布本村町支流
【5-8】麻布宮村町支流(1)がま池の支流
【5-9】麻布宮村町支流(2)宮村町の湧水の流れ
【5-10】日下窪の支流(赤羽川、吉野川)(1)
【5-11】日下窪の支流(赤羽川、吉野川)(2)
【5-12】古川(1)
【5-13】紅葉谷・芝の流れ
【5-14】古川(2)

第2章 水窪川・弦巻川の暗渠をたどる
第3章 鮫川・桜川の暗渠をたどる

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by tokyoriver | 2015-11-26 22:11 | お知らせ | Comments(1)
2015年10月3日に発売の月刊誌「東京人」11月号は、「東京「地理」散歩」と題した、東京の地理にスポットをあてた特集となっています。錚々たる執筆陣に混ざって、私も実践編として暗渠探索記事を書かせていただきました。題材は、西東京市を流れていた白子川の幻の源流「シマッポ」こと新川、大泉堀の暗渠と、その水源の地下水堆、地下水瀑布線についてです。

新川、大泉堀については、それらの支流も含めて5年前にこちらの「東京の水」にて全7回の記事にしていますが(記事はこちら)、今回は、地理特集ということで地理的側面に特に焦点をあて、ブログの記事化後新たに入手した情報・資料に基づく考察や、ブログでは紹介しなかったスポットなどを追加し、6ページの記事にまとめています。カシミール3Dを利用した、綺麗な段彩図、吉村信吉の論文からの図版も掲載することが出来、充実した記事に仕上がったかと思います。

東京人は創刊30年ほどとなる、老舗の地域雑誌で、近所の図書館においてあったことから初期の頃から読んでいました。そんな中高時代からの愛読誌に寄稿するのは何だか感慨深いといえば感慨深いです。
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ちなみにこちらは、本文中で引用・紹介した吉村信吉の著書「地下水」(1942年、河出書房刊)です。この本を記した時、吉村は35歳。気鋭の湖沼学者でした。本文には専門的な記述に混じって随所に詩的な表現や、和歌の引用などがあり、独特のムードを漂わせています。そして目に見えない地下水を求めて武蔵野台地の井戸調査を遂行していくその姿は、暗渠を追うものにとってどこか親近感を抱かせる面があるように思えます。
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現在都内を中心に書店店頭に並んでいるかと思います。ぜひ御覧ください。

東京人 2015年 11 月号 (amazon)
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by tokyoriver | 2015-10-06 23:16 | お知らせ | Comments(0)
サイト"MIZBERING"に、3回目の記事を寄稿しましたのでお知らせします。

水のない水辺から・・・「暗渠」の愉しみ方 第10回 台地の上の、水のない水辺 三田用水跡をたどる
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 長大な三田用水を1回の記事で紹介したため、端折ったポイントも多いですが、前2回の神田川支流(和泉川)渋谷川水系と異なり今までブログ記事としてまとめたことはなかったので、ぜひお読みいただけたらと思います。

 記事中にも記しましたが、三田用水の流路の大部分は、現在そのものの「跡」としては残っていません。たまに目黒区と渋谷区の区境の道などが三田用水の跡として紹介されているのを見かけますが、実際にはそれらの道ではなく、道沿いの家々が立ち並んでいるところが三田用水の水路跡となります。
 通常の場合だと、暗渠は水路と同様公有地となるので、道路や緑道、あるいは未利用の土地として流路を留めることが多いのですが、三田用水がこうなってしまったのには、用水の権利をめぐる、水利組合と東京都の争いが背景にあります。
 長年にわたる裁判の結果、最終的に水利権は東京都に、一方で水路敷は水利組合の所有となりました。これにより、水利組合の清算業務に伴って1984年の組合解散時にはすべての水路が民間の土地となりました。

スペースの都合上本文には掲載しなかった、水路敷のかすかな痕跡の写真をいくつか。
下の写真では、屋根付きの駐車場の部分が三田用水の水路敷だったスペースです。用水は手前から奥に向かって流れていました。駐車場左端の境界石が三田用水の痕跡です。
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近づいてみると「水用」つまり、用水の文字が刻まれているのが見えます。その下は何と書いてあるのか、よく読み取れません。
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こちらは道路のクランクが、用水の痕跡です。手前では道の右側、駐車場の前のスペースとなってるところを三田用水が流れていて、クランクのところで橋の下をくぐり道路左側へ移って流れていました。
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こちらは道路ではなく、左側の平屋建ての家や、その奥の細長い2階建ての建屋の敷地がかつての水路敷です。路上に埋まる境界石もおそらく三田用水に関連するものです。
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今里橋の先、唯一暗渠らしい雰囲気の残る区間に、小さな橋と欄干のような遺構が残されています。
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他にも、現地をじっくり見ていくと、かすかな痕跡が残っています。これらは写真で見ても面白く無いものばかりなので、興味を持たれた方はぜひたどってみてください。
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by tokyoriver | 2015-09-25 22:54 | お知らせ | Comments(0)