東京都内の中小河川や用水路、それらの暗渠、ひっそりと残る湧水や池をつれづれと辿り、東京の原風景の痕跡に想いをよせる。1997年開設の「東京の水」、2005年開設の「東京の水2005Revisited」に続く3度目の正直?


by tokyoriver
 昨年の「東京人」11月号に引き続き、「東京人」2016年5月号に寄稿させていただきました。今回の特集は「「東京凸凹散歩」都内&近郊地形まち歩き」。東京スリバチ学会会長の皆川さんをはじめ、多摩武蔵野、埼玉、千葉、神奈川の各スリバチ学会からそれぞれのエリアの地形紹介記事が載る中、「暗渠ー地形を浮かび上がらせる失われた水のレイヤー」と題して、かつて東京の用水路と自然河川の間に成立していた「動脈と静脈」の関係性や「根と枝葉」の関係性などを書いています。4月3日発売です。書店にてぜひご確認下さい。

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なお、本ブログの記事は更新が止まっていますが、「東京の水 2005 Revisited リマスター版のほう」は順調に更新を続けています。現在渋谷川上流編、中流編が完結し、3月末より渋谷川下流(古川)編を開始しています。ぜひ御覧ください。


東京の水 2005 Revisited
2015 Remaster Edition

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# by tokyoriver | 2016-04-02 22:00 | お知らせ | Comments(1)
 1997年より、東京都内の川や暗渠、ひっそりと残る湧水を辿り、東京の原風景の痕跡に想いをよせるサイト「東京の水」を運営しています。現在は本ブログ「東京の水 2009 fragments」として継続中ですが、その前身、「東京の水 2005 Revisited 」では、2005年から2007年にかけて弦巻川/水窪川、渋谷川水系、鮫川/桜川の暗渠や水路、川周辺の湧水、井戸等を辿る記事を紹介していました。
 それなりに取材を重ねた記事は、のちに暗渠ムック「東京ぶらり暗渠探検 消えた川をたどる!」(2010)や暗渠本「地形を楽しむ東京「暗渠」散歩」(2012)での渋谷川、弦巻川/水窪川のパートのベースにもさせていただきました。
 公開から10年間がたち改めて見なおしてみると、変わっていない風景もあれば、ずいぶんと変わってしまった風景もあります。暗渠沿いのような街の何気ない風景は、何気ないだけに記録として残りにくい側面もあります。そういった意味で、これらの記事や写真をアーカイブとして残しておく価値があるのではないかと考えました。ただ、1写真1記事という細切れのスタイルや、当時のネット環境により写真が小さく粗いなどといった課題点があり、今読み返すと若干読みにくい点がありました。
 そこでこの度、この「東京の水 2005 Revisited 」を再編集し、リマスター版として公開することとしました。記録的な意味合いを込めて、写真は2005年公開当時と同じものを採用したうえで、レタッチ・サイズ拡大といったいわばリマスターを施しています。また、文章についても、明らかな間違えの修正や追記・補足事項以外は公開時とほぼ同じまま再収録しています。地図についてだけはカシミール3Dを使用し、全面的につくりなおしています。
 今後週1〜2回のペースで更新していく予定ですので、興味を持たれた方はご覧いただければと思います。

以下のリンクよりどうぞ↓

東京の水 2005 Revisited
2015 Remaster Edition


【掲載予定記事もくじ】

はじめに 東京の水覚書 →2015/11/19公開済

第1章 渋谷川水系の川と暗渠をたどる
1. 渋谷川上流部(穏田川)とその水系
【1-1】渋谷川上流部とその水系の概要 →2015/11/21公開済
【1-2】渋谷川上流(1)「千駄ヶ谷」(新宿御苑)の源流 →2015/11/21公開済
【1-3】渋谷川上流(2)玉川上水余水吐〜本流原宿橋まで →2015/11/23公開済
【1-4】玉川上水原宿村分水(1)原宿村分水、千駄ヶ谷分水 →2015/11/25公開済
【1-5】玉川上水原宿村分水(2)神宮北池の流れと原宿村分水下流
【1-6】渋谷川上流(3)本流 原宿橋〜渋谷駅まで
【1-7】明治神宮南池からの川と東池からの川

2. 宇田川とその水系
【2-1】宇田川水系の概要
【2-2】河骨川(1)
【2-2】河骨川(2)
【2-3】初台川(宇田川初台支流)(1)
【2-4】初台川(宇田川初台支流)(2)
【2-5】宇田川富ヶ谷支流
【2-6】宇田川(1)本流と上原支流、西原支流
【2-7】宇田川(2)本流下流部と神山町支流
【2-8】宇田川神泉谷支流と三田用水神山口分水

3. 渋谷川中流部とその水系
【3-1】渋谷川中流部水系の概要
【3-2】渋谷川中流部(1)
【3-3】三田用水鉢山口分水
【3-4】三田用水猿楽口分水
【3-5】いもり川
【3-6】渋谷川中流部(2)三田用水道城口分水と渋谷川中流部その2

4. 笄川とその水系
【4-1】笄川の概要
【4-2】笄川上流部、長者丸支流、根津邸支流
【4-3】笄川中流部、蛇が池支流、龍土町支流
【4-4】笄川下流部、高樹町支流、豊分支流
【4-5】有栖川宮公園支流

5. 古川(渋谷川下流部)とその水系
【5-1】古川水系の概要
【5-2】三田用水白金分水(1)
【5-3】三田用水白金分水(2)
【5-4】白金三光町支流
【5-5】玉名川(1)
【5-6】玉名川(2)
【5-7】麻布本村町支流
【5-8】麻布宮村町支流(1)がま池の支流
【5-9】麻布宮村町支流(2)宮村町の湧水の流れ
【5-10】日下窪の支流(赤羽川、吉野川)(1)
【5-11】日下窪の支流(赤羽川、吉野川)(2)
【5-12】古川(1)
【5-13】紅葉谷・芝の流れ
【5-14】古川(2)

第2章 水窪川・弦巻川の暗渠をたどる
第3章 鮫川・桜川の暗渠をたどる

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# by tokyoriver | 2015-11-26 22:11 | お知らせ | Comments(1)
2015年10月3日に発売の月刊誌「東京人」11月号は、「東京「地理」散歩」と題した、東京の地理にスポットをあてた特集となっています。錚々たる執筆陣に混ざって、私も実践編として暗渠探索記事を書かせていただきました。題材は、西東京市を流れていた白子川の幻の源流「シマッポ」こと新川、大泉堀の暗渠と、その水源の地下水堆、地下水瀑布線についてです。

新川、大泉堀については、それらの支流も含めて5年前にこちらの「東京の水」にて全7回の記事にしていますが(記事はこちら)、今回は、地理特集ということで地理的側面に特に焦点をあて、ブログの記事化後新たに入手した情報・資料に基づく考察や、ブログでは紹介しなかったスポットなどを追加し、6ページの記事にまとめています。カシミール3Dを利用した、綺麗な段彩図、吉村信吉の論文からの図版も掲載することが出来、充実した記事に仕上がったかと思います。

東京人は創刊30年ほどとなる、老舗の地域雑誌で、近所の図書館においてあったことから初期の頃から読んでいました。そんな中高時代からの愛読誌に寄稿するのは何だか感慨深いといえば感慨深いです。
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ちなみにこちらは、本文中で引用・紹介した吉村信吉の著書「地下水」(1942年、河出書房刊)です。この本を記した時、吉村は35歳。気鋭の湖沼学者でした。本文には専門的な記述に混じって随所に詩的な表現や、和歌の引用などがあり、独特のムードを漂わせています。そして目に見えない地下水を求めて武蔵野台地の井戸調査を遂行していくその姿は、暗渠を追うものにとってどこか親近感を抱かせる面があるように思えます。
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現在都内を中心に書店店頭に並んでいるかと思います。ぜひ御覧ください。

東京人 2015年 11 月号 (amazon)
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# by tokyoriver | 2015-10-06 23:16 | お知らせ | Comments(0)
サイト"MIZBERING"に、3回目の記事を寄稿しましたのでお知らせします。

水のない水辺から・・・「暗渠」の愉しみ方 第10回 台地の上の、水のない水辺 三田用水跡をたどる
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 長大な三田用水を1回の記事で紹介したため、端折ったポイントも多いですが、前2回の神田川支流(和泉川)渋谷川水系と異なり今までブログ記事としてまとめたことはなかったので、ぜひお読みいただけたらと思います。

 記事中にも記しましたが、三田用水の流路の大部分は、現在そのものの「跡」としては残っていません。たまに目黒区と渋谷区の区境の道などが三田用水の跡として紹介されているのを見かけますが、実際にはそれらの道ではなく、道沿いの家々が立ち並んでいるところが三田用水の水路跡となります。
 通常の場合だと、暗渠は水路と同様公有地となるので、道路や緑道、あるいは未利用の土地として流路を留めることが多いのですが、三田用水がこうなってしまったのには、用水の権利をめぐる、水利組合と東京都の争いが背景にあります。
 長年にわたる裁判の結果、最終的に水利権は東京都に、一方で水路敷は水利組合の所有となりました。これにより、水利組合の清算業務に伴って1984年の組合解散時にはすべての水路が民間の土地となりました。

スペースの都合上本文には掲載しなかった、水路敷のかすかな痕跡の写真をいくつか。
下の写真では、屋根付きの駐車場の部分が三田用水の水路敷だったスペースです。用水は手前から奥に向かって流れていました。駐車場左端の境界石が三田用水の痕跡です。
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近づいてみると「水用」つまり、用水の文字が刻まれているのが見えます。その下は何と書いてあるのか、よく読み取れません。
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こちらは道路のクランクが、用水の痕跡です。手前では道の右側、駐車場の前のスペースとなってるところを三田用水が流れていて、クランクのところで橋の下をくぐり道路左側へ移って流れていました。
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こちらは道路ではなく、左側の平屋建ての家や、その奥の細長い2階建ての建屋の敷地がかつての水路敷です。路上に埋まる境界石もおそらく三田用水に関連するものです。
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今里橋の先、唯一暗渠らしい雰囲気の残る区間に、小さな橋と欄干のような遺構が残されています。
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他にも、現地をじっくり見ていくと、かすかな痕跡が残っています。これらは写真で見ても面白く無いものばかりなので、興味を持たれた方はぜひたどってみてください。
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# by tokyoriver | 2015-09-25 22:54 | お知らせ | Comments(0)
 集英社刊行の総合季刊誌「kotoba」2015年秋号に、「地図から始める暗渠散歩」という6ページほどの記事を書かせていただきました。本号では、「地図を旅する。小地図からGoogleマップまで」と題し、140ページ、28本の記事を擁する充実した特集が組まれています。その中の記事の1本となります。
 ここ数年、各所でお話させていただいた「暗渠概論」をベースに、読者層にあわせてより初心者向けに自分の体験に引き寄せた切り口で、暗渠の愉しみ方について書いております。また、暗渠概論では、暗渠の3つの要素について詳しく触れてきましたが。今回は特集にあわせ、空間=地図の話をメインにおき、歴史や景観といった他の要素にはほとんどふれないかたちとしました。暗渠散歩のきっかけとなるような記事が書けたのではないかと思います。編集者のご尽力により、小さいながら出来の良い暗渠地図も載せていただきました。
 私の記事もさることながら、錚々たる執筆陣が様々な角度から地図について語られており、非常に読み応えのある特集となっています。よろしければぜひ御覧ください。
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なぜか表紙に名前をのせてもらえました。
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豪華執筆陣。

kotoba(ことば) 2015年秋号(amazon)

9月5日より、書店店頭やオンラインストアにて発売中です。
よろしくおねがいします。
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# by tokyoriver | 2015-09-16 23:16 | お知らせ | Comments(2)