12月1日発売の「東京人」2018年1月号の特集「聖地を歩く」にて、6頁ほど記事を書かせていただきました。今回は暗渠ではなく、都内の湧水を5ヶ所ほど紹介しています。
ここでは記事の補足として、文中で取り上げた小平霊園内の幻の湧水「さいかち窪」、出水直後10月26日のさいかち窪湧水池と12月3日時点の状況比較をいくつか。
まずはさいかち窪最大の出水源。10/26時点では恐ろしいくらい勢いよく流れており、山間部の渓流のようだった。2008年以降では最大の水量だったと思われる。しかし、12/3時点では水は跡形もなく消え去り、水路には落ち葉が積もっている。11月下旬までは流れていたらしい。
さいかち窪に現れる湧水池。10/26時点では、水はなみなみと。水没した雑草、周囲の木々、水面に映る空と、境界線が曖昧になるような風景だった。12/3時点では最大の出水源が止まりだいぶ水は減っているが、まだ池の底から水が湧き出している。周囲の地面もスポンジのように水をたっぷり含んでいる。落葉が進み、池の周囲はだいぶ明るくなった。
さいかち窪から流れ出す黒目川源流部。10月は今まで見たこともない水量で、氾濫状態だった。12/3時点では水量は少なくなり、流路も細くなった。ただこれでも、去年の出水時と同じくらいで、もうしばらくは流れる様子が見られるだろう。
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数年おき、秋の間の1ヶ月ほどしか現れない「さいかち窪」の湧水。今年も年末までには水は消えてしまうでしょう。2015年からは奇跡的に3年連続して湧きましたが、果たして来年も出水するでしょうか。湧水について詳しいことはぜひ記事をお読みください。また、取り上げた5箇所のうち2箇所については、関連する暗渠にも触れています。